LINEスタンプをiMessageステッカーに移植して販売したい!〜App Storeで公開する為の準備と全体の流れ〜
LINEスタンプのクリエイターの方達が少しづつiPhoneのメッセージアプリ(iMessage)用にスタンプを移植しはじめていますが、その多くは代行業者を通して配信しているもののようです。
本当は誰でも適切なステップを踏めば、個人としてApp Storeで作品を公開する事は、そう難しい事ではありません。マラソンと同じで、とにかくあまり先の事は深く考えず、一歩づつ前進する事だけに集中していれば、いづれゴールに辿り着きますから!
そんなわけで、これから自ら配信したいと考えているクリエイターの方達の道しるべになるように、今回はiMessageステッカーをApp Storeで公開するまでのステップをまとめてみました。
(注)これは最初から最後までのステップを細かく解説したチュートリアルではなく、どこからどう手をつけて良いか右も左も分からないクリエイターの方が全体の流れを把握し、どのように情報収集すれば配信まで辿り着けるかの全体の流れをまとめた内容です。
【iMessageステッカーが有利な点】
iOS純正の「メッセージ」は、世界中で毎秒20万回の送信が行われていると言われているだけあって、世界的に見れば圧倒的なユーザー数を誇っているので、市場としては申し分ない規模です。上手くヒットを当てる事が出来れば、LINEスタンプよりも凄まじいポテンシャルを秘めていると思います。
個人的にiOS10が出たばかりの頃にリリースした「犬のステッカー」は無料だったとはいえ、一週間で11万ダウンロードを達成しました。有料(120円)でそれだけ売れていれば軽く1000万円超えの売り上げになるわけです。
他にも、LINEスタンプ販売と比べて、iMessageステッカーが有利な点は前回の記事で詳しくまとめたので、興味があればご覧ください:
>> 目指せスタンプ界のピコ太郎!クリエイターがLINEスタンプよりもiMessageステッカーで勝負するべき理由!
【iMessageステッカー作りに最低限必要なもの/料金】
ステッカーの配信に絶対に必要となるのがこの3つです:
・Mac(MacBook/iMac/Mac Miniなど)
・Xcodeというアプリケーション(無料)
・Appleデベロッパー・プログラム年会費(11,800円/年)
【なぜMacが必要なのか?】
Macが必要な理由は単純にAppleへステッカーを提出するためにXcodeというツールを通して行う必要があるからです。
ステッカーの画像そのものの作成はタブレットでもPCでも、どんなソフトを使っても問題ありません。
早い話、iMessageステッカーをリリースする為だけにMacを購入するのであれば、そこまでスペックの高いマシンが必要なわけではありません。
現在のMac製品の中で一番安いものだとMac Miniが48,800円(税別)ですが、モニターは別売りです。モニターが無いなら、MacBook AirかiMacの一番安いモデルが10万円前後となります。
あとはヤフオクで少し古いMacBook Airを中古で4〜5万円台で購入するという手もあります。2011年あたりのモデルでもステッカーパックを作る程度であれば全然問題ありません。
(ただし、動作確認をする為にシミュレーターを起動したり、iPhone実機に転送する時間、アップルのサーバーへ転送する際の書き出しの時間などで多少時間がかかる事になります。何十個も立て続けにステッカーを配信する予定でなければ、そこまで気にならないレベルでしょう。)
話をまとめると、Macを持っている場合の初期費用は年会費の11,800円、Macがなければ最低でもプラス5万円で、ざっと6万円くらいの費用がかかると思ってください。一応Macは他に使い道があれば100%損になる事はないとして、年会費に関してはステッカーが売れなければそのまま損になってしまいます。120円のステッカーを一年間で140人くらいに売れるかどうかが一つの目安ですね。
余談ですが、自分が最初にアプリ開発をはじめた時もヤフオクで2〜3年型落ちした中古MacBookを購入して最初の3年くらいはそれで開発を行ったわけですが、その時の中古MacBookで開発したFusionCalcというアプリはリリースから6年以上経った今でも毎月大きな収益を生み続けています。6万円の出費は決して安くはありませんが、作品が一つヒットした時のリターンを考えると、安い投資だと思えるはずです!
【ステップ1:Appleデベロッパープログラムへ登録】
まず、アプリやステッカーを配信する為に最初に行わなければいけないのが、Apple Developer Program(アップル・デベロッパー・プログラム)へ登録する事です。
正直言ってかなり面倒です・・・。
英語で記入する部分も多いので、複雑そうに感じる方も多いでしょう。
ただ、今はネットで調べれば大抵の情報が見つかる時代です!
iPhoneアプリ開発者になる為にこの道を通った人たちは何万といるわけで、GoogleやYahooで「apple developer program 登録」と検索するだけで手順が詳しく書かれた記事が山ほど出てきます。
当然、時間が経つにつれて情報は古くなりますから、なるべく新しい情報を見つける為に、
「apple developer program 登録 2016」と年号を入れて検索してみると良いでしょう。
大体どの記事にも書かれているでしょうが、このステップで一つ注意事項を書くとしたら、仮に既にApple製品を使っていて、Apple IDを持っていたとしても、開発用には新たに専用のApple IDを作るべきという点です。
簡単に言えば、システム的な面でトラブルが発生しやすくなるという理由です。
【ステップ2:税金/銀行情報の登録】
ステップ1の手続きを済ませれば、無料配信が可能になりますが、
アプリやステッカーを有料で販売する為には税金や銀行情報の登録を済まさなければいけません。
これに関しては、ステップ1の流れで見つけたサイトに載っていればそのまま指示に従っていけば良いですが、ステップ1から先の情報が書かれていなかった場合は、またGoogleの手を借りて「iTunes Connect 税金」もしくは「iTunes Connect 口座登録」などで検索してみてください。
iTunes Connectとは、開発者向けのサイトで、アプリの管理や売上の確認などを行なう事ができます。ここで税金や銀行の振り込み先情報の登録なども行います。
このサイトは頻繁に訪れる事になるのでブックマークに登録しておくべきでしょう。
【ステップ3:Xcodeをダウンロード】
ここまできたら、あとはXcodeという開発ツールを使ってステッカーをパッケージとしてまとめるだけです。
XcodeはMac専用のApp Storeから無料でダウンロードできます。
リンク: https://itunes.apple.com/jp/app/xcode/id497799835?l=en&mt=12
【ステップ4:とりあえず簡単なステッカーパックを作って配信!】
Xcodeがダウンロードできたら、あとはもうステッカー・パックを作るだけです!
ステッカーを作る方法は色々あるのですが、一番簡単でプログラム知識の無い人でも作れるのが「Standalone Sticker Pack(単独ステッカーパック)」というものです。
まだ日本語でそこまで多くのチュートリアル記事は出回ってないようですが、
「iMessage Sticker Pack 作成」や「iMessage ステッカー ノンプログラミング」
で検索するといくつか分かりやすい記事が見つかるはずです。
ステッカーを作るまでで終わる記事よりも、
Appleの審査に提出するまでの手順まで書かれている記事を見つけましょう!
ここまでの流れで、単純なステッカーパックであれば、やれば誰でも配信まで辿り着けるはずです!
【ワンランク上のステッカーを簡単に作りたい?】
ここまでのステップで単純なステッカーパックを完成させられた人は、そのまま無料か有料のどちらかで配信する選択肢もあるでしょうが、「無料+課金モデル」を取り入れたいと考える人もいるでしょう。主な目的がプロモーションであったとしても、自分のウェブサイトやSNSアカウントへのリンクを貼ったり出来らたいいのにと思いますよね。
正直なところ、アプリ開発経験がない方にとってこのような機能を加える事は簡単ではありません...。
もちろん、本格的にアプリ開発の勉強をすれば出来るようにはなるはずです!
ただ、こればかりは人それぞれかかる時間が異なるでしょうし、難し過ぎて断念する人も出てくると思います。
プログラム知識がゼロの状態の人が、本気で勉強した場合でも最速で3ヶ月、人によっては1年以上かけないと自力で作れるようになるのは難しいかもしれません。あくまでもイメージですが。
なにより、すべての人がプログラマーに向いているわけでは無いですし、本業がイラストレーターであったり会社員だったりすると、そこまで本格的に時間をかけて勉強するのは現実的には厳しいはずです。
そんな方達に向けて、プログラムを勉強しなくても説明書のステップ通りに進めていくだけで簡単にカスタマイズ可能なステッカーが作成できてしまう「テンプレート」を販売しています。
既にノンプログラマーのクリエイターの方でこのテンプレートを購入されて次の日にはアップルの審査に提出したという方もいるため、相当な時間短縮になる事は間違いありません。
価格はお問い合わせいただいた方にのみご案内させていただいていますが、数ヶ月〜1年勉強しないと作れないものを数時間で作れるようになって、何度でも使いまわせる事を考えると、かなり破格なのは確かです。
興味のある方は下のリンクから詳細をご確認ください!
>>テンプレートについて詳しくはココをクリック<<
この記事を読んで少しでもiMessage作りに興味を持ってくれた方がいると嬉しいです。
とにかくまずはステッカーの配信を目指して頑張ってください!
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