ヨーロッパ(シェンゲン圏)に90日以上長期滞在する方法!
前回、カナダ・モントリオールを離れる事を発表しましたが、次に僕たち家族が向かう先は「ヨーロッパ」になりました。
2014年に日本からカナダへ飛び立ち、北米大陸に踏み込んだわけですが、更なる刺激を求めて次はヨーロッパに活動拠点を移動します!
同じ北米のアメリカへ移動するという手もなかったわけではありませんが、どうせ引っ越すなら微妙に動くのでは面白くないので、思い切ってヨーロッパにしちゃいました!
とはいえ、ヨーロッパと言っても漠然とし過ぎているので、まずはどの国にするのかを選ぶところからスタートしました。
まずはそもそもヨーロッパの中で、自分たちが長期滞在できる国はどこなのかを調べる必要がありました。今回は自分がヨーロッパ行きを決めてからリサーチした情報をまとめてみました。
【シェンゲン圏】
まず、ヨーロッパへの旅行や長期滞在をする上で知っておかなければいけないのが「シェンゲン圏」についてです。
シェンゲン圏とは、ヨーロッパの中の26ヶ国を含む領域の事で、1985年に署名されたシェンゲン協定に加盟している国を指します。
ヨーロッパの中の主な国はほとんどこのシェンゲン圏に入っています。そして、シェンゲン協定を結んでいる国の中の移動はパスポートもビザも必要なく、一つの国のように自由に移動ができます。つまり、ヨーロッパであちこちの国を旅行をする場合、国境検査は最初にシェンゲン圏に入る時と出る時の2回で済むため、国から国の移動がとても楽なんです。しかし、ヨーロッパに30日以上滞在する場合に限れば注意する事があります。
シェンゲン圏は一つの国のような扱いになっている為、旅行者はシェンゲン圏に「180日内90日まで」しか滞在できません。フランスに3ヶ月居て、次にイタリアに3ヶ月、みたいな事はできません。シェンゲン圏に加盟している国の滞在期間は全てまとめてカウントされるため、ヨーロッパに旅行者として長期滞在する事が難しいのが現状です。
ヨーロッパで、シェンゲン圏に含まれていない国はイギリス、アイルランド、キプロス、ブルガリア、ルーマニア、クロアチア、の6ヶ国ですが、イギリスとアイルランド以外の国は早かれ遅かれ正式にシェンゲン圏に含まれる事になるようです。つまり、長期滞在ビザ無しでユーロ圏に滞在する為には、シェンゲン圏とイギリスやアイルランドを3ヶ月おきに行ったり来たりするくらいしか方法がないという事になります。
【シェンゲン圏で長期滞在ビザが取りやすい国】
シェンゲン協定によって、ビザに関してはヨーロッパは一つの国のように管理されているように思われそうですが、長期滞在ビザを取得するとなると、それぞれの国の独自の審査を受ける事になり、条件が厳しい国もあれば簡単な国もあります。しかし、どの国であろうとシェンゲン協定を結んでいる国の一つから長期滞在ビザを取得するという事は、ヨーロッパのほとんどの国で長期滞在できるようになる事を意味します。
長期滞在ビザを取得するのが “比較的” 取りやすいと言われている国はフランス、スウェーデン、イタリア、スペイン、ポルトガル、との事です。大体どの国も、最長1年までの長期滞在ビザを得る事が可能です。取得までの審査に1〜3ヶ月ほどかかります。事前に大使館、もしくは領事館に予約し、必要な書類を持って行く必要があります。
揃える書類などは国によって違いがあるものの、大体の場合は有効なパスポートのコピー、健康診断証明書、滞在期間中に仕事が無くても生活ができる事を証明する為の残高証明書、海外保険への加入、などといった物を揃えなければなりません。
更に国によっては事前に滞在先の住居を確保しておかなければならないなど、少しハードルが高い条件が加わる為、行き先の国に何らかのツテがなければなかなか難しそうな印象も受けます。
【ドイツで自営業ビザを取得する】
僕が色々と調べた中で、クリエイターやアーティストとして活動していて、ある程度フリーランスの実績さえあるのであれば、ドイツでの自営業ビザを取得するのが最も条件が緩いような印象でした。
何より、他の国の長期滞在ビザは全て自国から申請しなければいけないのですが、ドイツの自営業ビザは観光ビザで入国して、ドイツで直接申請できるというメリットが大きいです。更に、申請期間中は追加で3ヶ月滞在できるビザが発行されるそうなので、観光ビザが切れる直前でとりあえず申請だけして滞在期間を伸ばすという裏ワザとしても使えるようです。(*自分で試したわけではないので保証はできません)
ドイツの自営業ビザは最低1年から最長5年くらいまで貰えるというのも魅力の一つです。ただし、一つの難点は、ドイツでの住居を役所で登録する必要がある為、ビザだけを取得してからドイツ以外の国に住もうとするのが難しくなるという事です。あくまでもドイツを拠点とする上でシェンゲン圏に長期滞在できるという方法になります。
【オランダの起業ビザ】
あまり知られていないようなのですが、オランダなら日本人であれば労働許可なしで就労できるというメリットがあります。
これはどうも1912年に結ばれた「日蘭通商航海条約」が今でも有効という事らしく、特別な労働許可証を取得しなくても働く事が許されるというのです。
更に、フリーランスや起業家であれば、たったの4,500ユーロ(約60万円)で「起業ビザ」を申請できます。
他の国では数百万から数千万円単位の資金がなければ取得できない起業ビザがオランダであれば60万円で取得できるので、移住目的なら一番楽な方法の一つではないかと思います。
【学生ビザ】
コストはかかりますが、語学を学ぶ目的で学生ビザを取得する事は比較的簡単な方法の一つです。中でもスペインは学生ビザの受け入れに積極的みたいです。スペイン語は世界で4億人以上に使われている世界的にも影響力の大きな言語の一つで、2050年までにスペイン語話者は世界人口の10%にまで膨らむとも言われているくらいなので、身につけて損はないと思います。
【そして自分たちが選んだ渡航先は・・・?】
最初はドイツの自営業ビザの線で考えていたのですが、最終的にはまず「スペイン」へ行く事に決定しました!
スペインは僕の父親側のルーツの一つでもある土地で、親戚も多くいる国なので、はじめてのヨーロッパ生活を送る上で最適だろうという結論にたどり着きました。
そんなわけで、10月末からはスペイン生活がはじまります!
スペイン語、勉強しはじめなければ・・・。
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