新天地カナダより
Twitterや妻のブログなどをご覧いただいている方達は既にご存知かと思いますが、2014年5月15日より日本を離れカナダのモントリオールに活動拠点を移しました。モントリオールに来て既に2週間が経ちますが、ようやくこっちの環境にも慣れてきて、少しづつ仕事にも手がつけられる状態になってきました。
まったく住んだ事も旅行に来た事もなければ、家族や知り合いもいない国で新たなスタートを切る事は、出国前の準備は勿論、着いてからやらなければいけない事も多く、最初は色々と大変でした。
とはいえ、幼少期から10年以上をハワイで過ごしたおかげで英語が話せる事もあり、たいていの場合はコミュニケーションで困る事もなく、とりあえずは順調にいっている方だと思います。一応は公用語がフランス語であるケベック州なので、フランス語が出来ない事で思い通りにいかない事もしばしばありますけど...(^^;;
あとは北米という事もあって、基本的にはアメリカとほとんど変わらない部分が多く、大体のシステムを理解する事にはそんなに苦労しないで済みました。
【なぜカナダへ?】
これは日本を経つ前にも、こっちに来てから現地の人達からもよく聞かれる質問で、いまだに自分でも上手く説明が出来ないものかと悩む質問なのですが、簡単に言ってしまうと「消去法」から辿り着いたのがカナダのモントリオールだったという単純な理由です。
元を辿ると3年前に娘が生まれた時くらいから、できるだけ子供が幼いうちに英語圏の国に移りたいと思うようになりました。やはり日本に住んでいて英語が出来る事のメリットは大きく、大学を卒業していなくても、安定した職についていなくても、英語一つ出来れば何とでもなるという強みがありました。そのおかげでこれまで自由に生きてこれたと言っても過言ではありません。だから娘にも同じように英語だけは苦労せずに身につけさせてあげたいという想いがありました。
自分の場合は日本で生まれて7歳の時にハワイに引っ越したのですが、7歳の時点ではじめて英語圏に移ったのは決して遅過ぎるとは言わないものの、ベストなタイミングではありませんでした。遅れた英語を穴埋めする代償として不得意になってしまった科目などもあります。そんな自分の経験から、3歳までには英語圏に移る事が理想的だろうという結論に辿り着いたのです。
海外へ移る事を意識するようになってからは、どの国がいいか、世界中のあらゆる可能性に目を向けました。最初は安易に自分が育ったハワイも検討し、かなり本格的に準備も進めましたが、もともと教育レベルの低いハワイ州が更に教育の予算を削減して金曜日も学校を休みにしてしまったという事を知り、別の場所を探す事になりました。
英語圏であるオーストラリアやニュージーランドも悪くないと思い色々と調べていくと、深刻な水問題を抱えている事を知りました。今ですら自由に使える水の量に制限があるくらい水の使い方に厳しいようなので、20年先は大丈夫なのだろうかと考えたらやはり心配です。
日本で最後の一年を過ごしたのが新潟県の津南町という豪雪地帯だったのですが、この地域の降雪量はハンパじゃありません。除雪作業をさぼると命に関わるくらい厳しい環境です。その代わり、一年を通して山から溢れ出る水の量もハンパではなく、捨てても捨てきれないほど水に恵まれた場所でもあります。家の蛇口をひねると出る水道水は湧き水で、今月からファミマが販売しはじめた「津南の天然水」とまったく同じ水源です。過酷な環境で暮らす代わりと言ったらおかしいですが、500mlが100円で売られている天然水がタダ同然で使い放題というのは一つの特権ではあります。
津南町は日本でもトップクラスのお米・魚沼産コシヒカリの産地であったり、全国で唯一の特定病原菌フリー地域で育てられている高級豚肉「津南ポーク」の生産地でもあります。良質な水に恵まれた環境という事もあり、野菜もとっても美味しいです。
一年を通して津南町に住んでみて、過酷な環境だからこそ生み出せる物、得られるものがある、という事を肌で実感する事ができました。
そんな経験もあってか、最初の頃はまったく候補地にすら入っていなかった極寒の地と言われるカナダにも目を向けるようになりました。実はカナダはまったく縁もゆかりもないというわけでもなく、僕のおばあちゃんが元々はカナダ人だったのです。子供の頃にアメリカへ移民した時にカナダ国籍を破棄したので今はカナダとの繋がりはありませんが、今でも遠い親戚が赤毛のアンの舞台として知られるプリンスエドワード島に住んでいるそうです。
なんとなくそういう事もあって親近感が湧いてきたのか、次第にカナダに惹かれるようになりました。最終的には直感に従い、旅行ですら来た事もないカナダへと飛び込んできてしまったわけです。
日本で生まれて南国ハワイで育った僕が極寒の地カナダに住む事になるとは、数年前では考えもしなかった事です。それがこうして今、新しい土地で新たな人生を歩み出しているのですから不思議なものですね。
これからこの新天地でたくさんの刺激を受けてまた色々と新たな作品を生み出していきたいと思います!
これからもどうぞよろしくお願いします!
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