個人電子出版をはじめて2ヶ月!これまでの収益と無料書籍のDL数を公開!

4/30/2013 Leo Rivas(リオ・リーバス) 2 Comments

個人として電子書籍を販売しはじめて2ヶ月が経過しました。
電子書籍ってどれだけ売れるんだろう?と感心のある方もいると思うので、今回は最初の2ヶ月(3月と4月分)の大体の収益を公開します。

これらの収益はKindleストアとiBookstoreの2つのストアの収益を合わせた数字です。Kindleストアが具体的なデータの公開がNGのようなので、Kindleストア単体の収益ではなく、「販売している全ストアの電子書籍の総収益」という形で公開したいと思います。全ストアと言ってもKindleストアとiBookstoreだけなんですけどね…(^^;;
具体的にどの本が何冊売れたとかも書けませんが、両ストアで配信している本は以下の通りです:

Kindleストア:
絵本「マヤとカラス」(100円)
絵本「ズズのズッキーニ」(200円)

iBookstore:
・絵本「ズズのズッキーニ」(無料)
・絵本「マヤとカラス」(100円)

両方のストアで販売している本の数と価格を見比べれば分かる通り、Kindleストアの方が本の数も価格設定も高い事もあり、収益の割合としてはKindleストアの方が大きいです。

唯一、まったく同じ内容と価格で出している「マヤとカラス」を比較してみると、Kindleストアの方が1.7倍くらい多く売れています。ただし、Kindleストアは印税率35%、iBookstoreは印税率70%であるため、収益を比較するとiBookstoreの方が1.2倍多いという結果になります。数が売れるのはKindleストア、収益が多いのはiBookstore、と言った感じになります。あくまでも一例ですけど。

【3月・4月の収益】

それでは肝心な収益の発表です!

3月:¥38,000
4月:¥32,000

3月は新作として5本(うち1本無料)をリリースした月だったのに対して、4月は新作を1本しかリリースしていないわりにはそこまで大きな差はなく、これまでに出した本が安定したペースで売れ続けたという印象です。

爆発的なペースで売れているというわけではないものの、一度書いて出版した本をその後まったく宣伝活動などもせずに、地味に売り続けられるというのはなかなか凄い事だと思います。これが徐々に低迷していくのか、または電子書籍市場が盛り上がるにつれもっと売れるようになるかは今のところ何とも言えませんが、絵本や技術書のような割とニッチな分野でもこれだけ収益に繋がるというのは想像していたよりもポテンシャルのあるマーケットなのかもしれないと感じています。ニッチだからこそという見方もできるかもしれませんが。

5月中か6月あたりには漫画「HELL BASEBALL」の電子版を両ストアで配信したいと考えているので、無名作家の漫画がどれだけ通用するマーケットなのかもいずれレポートしたいと思います。


【無料書籍のダウンロード数】

収益の話はここまでで、次はiBookstoreで無料で配信している絵本「ズズのズッキーニ」のダウンロード数も公開しちゃいます!3月中旬のリリースから1ヶ月半ほど経った現在、総合ダウンロード数は約7,000になります。このところは一日150〜200ダンロードくらいのペースでダウンロードされています。ランキングは総合13〜20位あたりを行ったり来たりです。

絵本というジャンルとして見ると、このペースで安定してダウンロードされ続けているのはかなり凄い事だと思います。ただそれが総合の20位内の書籍のダウンロード数として考えると、まだまだiBookstoreでは大ヒットが生み出せる環境は整っていないという印象です。この感じだと1位でもせいぜい数千ダウンロードでしょうから、一ヶ月でもせいぜい10万ダウンロードが限界値なんじゃないかと思います。つまり、数十万ダウンロードのヒットを生み出す為には数ヶ月ずっとトップに君臨し続けなければいけない事になります。今の競争率の低い段階では不可能な話ではないかもしれませんが、競争が激しくなるにつれ、そういうわけにはいかなくなるでしょう。今後どうなるかは分かりませんが、今のところのiBookstoreは、勢いよくダウンロードされるという事はないかもしれませんが、長期的に地味にダウンロードされ続ける市場と言えそうです。これはあくまでも無料書籍の場合であって、有料の本となるとまたまったく違った話になってきますけど...。

iBookstoreがはじまった事で、App Storeでの書籍系アプリの審査が通りにくくなり、無料の書籍アプリに広告を載せて広告から収益を得るというビジネスモデルが無くなってしまうかもしれません。今後は無料書籍は自分の他の本に繋げる事を主な目的として考えなければいけないのかもしれないです。ただ、そこからしっかり有料の書籍が売れるような市場に育っていかなければ、電子書籍マーケットは売り手側にとってはなかなか地味なものになってしまうかもしれないです。アプリ市場のように何十万ダウンロードとか、大きく当てたというような夢のある話があまり出てこないとちょっと寂しい気もしますね。

今後も定期的にデータを公開しながら市場の動向を観察し続けていこうと思います。
それではまた。 

2 件のコメント:

  1. 始めまして。電子書籍の個人出版について検索していてコチラの記事を見つけました。とても参考になります。私もキンドルかiBookか、どちらにするべきかと考えていたので。
    一つ質問なのですが、アマゾンで個人出版する場合、他のオンライン書店で出版してはいけない、というようなルールを読んだのですが、同時にアマゾンとiBookStoreに個人の書籍を並べても問題なしなのでしょうか。
    それから、絵本の作成はiBook Authour でされて、それをキンドル用のフォーマットに変換されているのでしょうか?
    突然のコメントなのですが、教えていただけると嬉しいです。どうぞよろしくお願いします。

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    1. paparica ggさん
      お返事遅くなってしまって申し訳ありません!
      質問への返事ですが、Amazon Kindleストアで書籍を出版したからといって他のオンラインストアで販売してはいけないルールはありません。ただ、Amazonで独占販売すると著作権の取り分が多くもらえます。他でも販売する場合は取り分が半分くらい下がります。そのへんを踏まえてどっちを取るかという判断になると思います。
      絵本の方はiBooks Authorは使っていません。iBooks Authorで作った書籍は(今もそうかどうかはちょっと最新の情報を調べてないので分かりませんが、少なくとも少し前の時点では)iBookstoreで出版する事ができませんでした。Kindle用フォーマットに変換する事も難しいと思われます。電子書籍の作り方は色々ありますし、どういった本かによってアプローチも様々です。

      良かったらこちらの記事など参考にしてみてください >> 電子書籍入門!その1 〜電子書籍のリフロー型と固定レイアウト型の違いを解説!〜 http://www.studioloupe.com/2013/03/ebooks1.html

      他にご不明な点があればまたご連絡ください!なるべく定期的にコメントをチェックできるようにします!

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