ヒットアプリ「フリック フリークス」に想う事
現在、App Storeで無料総合1位である「フリック フリークス」というゲームがありますが、スタジオルーペのアプリをそれなりに知っている人ならば、これが僕が一年以上前にリリースしたゲーム「SUSOKU(数束)」に激似である事は言うまでもないと思います。ありきたりと言えばありきたりのアイディアですし、別に「パクられた!」と怒っているわけではありませんが、当然、しっくりしない気持ちもあります。やはり、ほぼ同じ内容のゲームにも関わらず、後から出した方が1位で、こっちは今では埋もれてしまっているのですから、力と名前のある会社が出した方が勝つ、という弱肉強食の現実を突きつけられると、やはり少し気持ちはヘコみますね。
始まったばかりの頃のApp Storeでは「個人でも企業に勝つ事ができる!」というアメリカンドリーム的な話も沢山あり、僕もそういうのに憧れてこの世界に入ってきたようなものですが、果たして今でもそうなのかと考えさせられてしまう一件でした。
SUSOKUというゲームは、スタジオルーペにとってターニングポイントとなる作品の一つです。一日の半分を工事現場でバイトをしながら、ギリギリの生活費を稼ぎ、アプリを作っていた頃でしたが、そろそろアプリ作りを続けていけるかどうかも怪しくなってきた時期にリリースしたアプリでした。それが、AppBankさんに取り上げてもらったり、App Storeのおすすめで紹介されるなどして、当時では一番のヒット作となり、なんとか一時的にアプリ作りを続けられるようになった思い出のある作品です。この作品がなければ、今もアプリを作っていたかは正直わからないくらい深刻な状況でした。
結局のところ、経済力のない僕のような開発者は、人(メディア)に頼らなければアプリを宣伝する力はありません。なので、どんなに良いアイディアを閃いて、それを形にする能力があっても、売る力がなければ存在しないも同然です。今回の件で何より悔しいと思ったのは、売る力さえあれば1位にだってなれた内容のアプリだったにも関わらず、自分の力不足でそのアプリを1位に導いてやれなかった事、ただそれだけです。
ただ、ある意味では、1位を取れるアイディアであったという事だけは証明して頂いたわけで、そのへんは大いに喜ぼうと、ポジティブに考える事にしています。
色々と考えさせられる一件でしたが、想いを文章にする事で少し気持ちもスッキリするだろうと、書かせてもらいました。
フリック フリークスの原点(?)かもしれない幻の作品「SUSOKU(数束)」を知らない方は、同じく無料版があるので、是非お試しください!、と最後に宣伝という形で終わらせて頂きます(^^;;

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