続・iAd導入前の注意点
以前書いた「iAd導入前の注意点と今後への期待」という記事が、TechCrunchさんの『モバイル広告の世界に広がる“iAdsはだめだ”説』という記事で参考記事とされていたので誤解がないように書きますが、「匿名を条件に話した」デベロッパーは僕ではありません(笑)この記事を否定する気はないですし、現段階でiAdがダメである事は間違いないと僕も思います。ただ、今後への期待は今も変わりません。まだiAdは本格的に始まっていないですし、成功か失敗かを判断するには少し早いというのが個人的な意見です。
これからiAdを導入しようと考えている方達の為にも、今この時点でのiAdの注意点を書く事にしました。
注意1)iAdはまだ日本では始まっていない。日本が主なターゲットのアプリに導入する場合、必ずバックアップとして他の広告(Admob/Adsenseなど)を入れる事。
注意2)iPad用のiAdは米国でもまだほとんど無い!国関係なしにFill Rate(表示率)ゼロを覚悟する事。これも他の広告を導入する事でリスク回避は可能。
注意3)現段階ではゲームのカテゴリーが有利?
あくまで個人的なデータですが、ゲームアプリの表示率の方が仕事効率化の「FusionCalc Lite」と比べると断然高いのです。恐らくこれは広告主たちが選ぶ「ターゲット」がゲームやエンターテイメント系に偏っているのだと思います。ゲームと仕事効率化では、表示率は最低でも10倍は違います。日によっては50倍の差が出る事も。アプリのカテゴリーによって表示率が大きく変わる事は覚えておきましょう。
注意4)広告の種類の少なさ。
以前と比べるとだいぶ多くなったという印象はありますが、やはり高い広告だけあって、なかなか広告の種類が増えないというデメリットがあります。一回クリックされれば115円のアプリを売るよりも収益はデカイですが、既に他のアプリで何度も見た広告を何回もクリックするユーザーはそうそういないでしょう。そういう事もあってか、iAdのクリック率はお世辞にも高いとは言えません。いくつかのアプリの過去1ヶ月の平均を見ると大体0.3%〜0.4%です。
同じアプリのAdmobでの平均クリック率は0.5〜1%です。大した違いが無いように見えますが、倍近くの差です。しかし、iAdのクリック単価が10倍以上高い事を考慮すると、iAdの方が有利と考える事も出来ます。ただ、まったく同じ条件での比較ではない為、最終的にどちらの方が儲かるかの判断は難しいところではあります。
なんにしてもiAdはまだ世界的に広がりきっていないので、iAdのみで勝負するという考えは捨て、他の広告との組み合わせで様子を見るのがベストだと思います。そのへんを上手くコントロールすれば、iAdが期待はずれだったとしても、そこまでガッカリする事もないはずです。
iAdや他の広告のメリットやデメリットをしっかりリサーチした上でアプリへ導入する事をおすすめします。
【追記】
注意5)ユーザー層は「18歳以上」を選ぶ!
iAdを導入したアプリをはじめて登録する際、「17歳未満向け」か「18歳以上」かを選ぶ項目がありますが、これは後から変更する事が出来ません。変更するにはアプリをもう一度別のアプリとしてサブミットし直さなければならないので注意しましょう。
17歳未満にしない方が良い理由ですが、17歳未満向けの広告がほとんど無いからです。ただでさえ低い表示率が更に低くなるのでターゲットを絞る事にメリットはありません。しかし、あからさまに子供向けアプリを「18歳以上」と選んで審査を通るかは分からないので、子供向けアプリにiAdを導入する事はどちらにしてもリスクが高い事を承知の上で検討するべきだと思います。
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返信削除[...] admin Tweetスタジオルーペさんの記事を読んでちょっとほっとしました。 続・iAd導入前の注意点 « スタジオルーペ開発者日記 [...]
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