Macタブレットは教育市場を狙うか?

12/21/2009 Leo Rivas(リオ・リーバス) 1 Comments

色々噂されているMacタブレットについて自分なりの考えをまとめました。
結論から言うと、もしアップルが本当にMacタブレットを出すとすれば、狙ってくるのは教育市場だろうと言う事です。

なぜそう思うかと言うと、単純に今の一般社会の大人達にそれほどMacタブレットを必要とする人間がいると想像しにくいからです。
勿論、多くのイラストレーターやデザイナーなどクリエイター系の人間は欲しがる人も多いでしょう。
しかし既に多くのクリエイター系の人間はMacユーザーですから、
MacOSのシェアを拡大するだけの影響力は期待できないと思います。
そもそも噂されているような10インチ前後の画面のタブレットではプロのクリエイターのニーズを満たせるようなマシンとは思えません。
その辺りのニーズはaxitron社のmodbookで満たせるはずですし。

じゃあ一般的な大人を取り込むほどの魅力はなにか?
iPhoneのゲームが大きな画面で出来るのも悪くないでしょうし、電子書籍など大きな画面で読めるようになるのも魅力的ではあります。しかしそれだけなら携帯しやすいiPhoneやiPodTouchで十分と思う人が多いはず。そもそもが携帯出来るからiPhoneは魅力的なわけで、家ならパソコンでネットを見るなり、テレビで映像を見た方が快適です。10インチ前後というのは家で使うにしても外で使うにしても微妙な大きさな気がします。

しかしその一見微妙そうなサイズが教育市場では絶妙になりえる。何冊ものテキストをカバンに背負う必要性がなくなるし、ノートがわりにメモまでとれる。大き過ぎず子供でも持ち運びができ、小さ過ぎて画面が見にくい事もない、最適なサイズかもしれない。このサイズのタブレットの利便性を最大限に引き出せるのは教育市場しかないでしょう。
それに教育市場をおさえる事は会社の将来にとっても大きなメリットになるはずです。

一旦話は20年前にさかのぼります。
僕は家庭の事情で7歳の時にハワイに引っ越しました。
日本の小学校は1年生が終わるまで行きましたが、
アメリカの小学校はまったく次元の違うもので色々な事が衝撃的でした。
その一つが小学1年生から既にコンピューターの授業があったという事です。
当時、コンピューターなんて大人しか触れないものだと思っていたのに、
皆あたり前のように使っていました。しかも1人1台です。
学校によって多少の違いはあったものの、大体どこも小学生からパソコンを使い出します。
今の日本の小学校がどうなっているかは分かりませんが、少なくとも20年前の日本の学校にはそういう環境はなかったんじゃないでしょうか?
そんな事よりこの話で何を言いたいかと言うと、その学校で使っていたのは全てAppleコンピューターで、僕はその時からずっとMacユーザーです。しまいにはiPhoneアプリの開発者にまでなってしまったくらいで、アップルは自分の人生に大きな影響を与えました。
当時はAppleとIBMの時代でしたから、子供が使いやすいという面でもApple製のコンピューターの方が多くの学校で使われていたはずなので、同じように影響を受けた人は少なくないと思います。

ともかく、子供の頃に受ける影響はとても大きいです。つまり子供のころからMacを使わせるというシステムを築けば、マーケットシェアは今より更に広がるはずです。全米の学校で使わせる事に成功すれば、目先だけでなく将来も安泰でしょう。

ちょっと話が飛びますが、高校生くらいの頃、AppleはeMacという教育機関専用機種を出しました。
この頃には学校もMacとPCを半々くらいの割合で使うようになっていました。
ちなみにeMacの「e」とは教育(Education)の頭文字のeであり、アップルが再度教育市場に力を入れてきたのですが、価格が安めというくらいで特にiMacなどとの違いも目立たず、インパクト不足の為か、eMac自体は不発に終わったような印象でした。その後あまり聞きませんし。

アップルは教育市場に大きなシェア獲得の鍵があると信じ、力を入れてきた会社です。
なので今回のMacタブレットはまさに教育市場にぶつける為の秘密兵器なんじゃないのか?と考えずにはいられません。
ノートも教科書もいらなくなる。全部インストールするだけ。
メモも直接タブレットでとれる。
学校に持って行くのはMacタブレットひとつで十分になる?
宿題もプリントも先生が何枚もコピーを取って配らなくても、ワンタッチで生徒全員のタブレットに送信するだけで済む。まさに未来の世界だ。
そんな世界がすぐにでも実現されようとしているのかもしれない。
果たしてMacTabletは未来への架け橋になるだろうか?
そもそも作っているのだろうか?(笑)
なんにしても楽しみだ。

最後にまったく関係のない宣伝になって申し訳ないですが、PUZZEROのセールもあと数日なのでお見逃しなく!

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