評価システムの欠点
AppStoreのレビューは多くの人が参考にでき、特に有料アプリの購入などで迷った時にはとても役に立つ機能です。しかし、レビューを参考にする人は多くても、実際に自分でレビューを書くという人はほんのごく一部です。(推測:購入者の1〜2%)
やはり映画などの評論家などを例に取ってみても分かりますが、レビューを書く人(書くのが好きな人)と言うのは、かなりシビアな視点で評価をする人が多いと思います。
言い方が正しいかどうかは分かりませんが、言わば評論するその「ジャンル」にかけてはかなりマニアックな(多くを見たり、経験したり、よく知っている)人達とも言えます。
そういう人達のレビューは必ずしも一般大衆の感性と100%一致するわけではなく、
評論家が良いとベタホメした作品をつまらなく感じたり、
駄作と評した作品が結構良かったりする例は少なくはないですよね?
では、AppStoreのレビューはどうか?
まずその前に、AppStoreのレビューシステムの構造について考えてみます。
AppStoreでのレビューをする方法は大きく分けると2種類:
(1)コメントは書かず、星の数だけで評価する(1から5まで)
(2)コメントを書き、星も付ける。
そしてコメントを同時に書く場合は、以下の方法のいずれかしかありません:
(1)PCのiTunes AppStoreから、レビューを書きたいアプリのページへ行き、「レビューを書く」を押す。
(2)iPhoneのAppStoreから、レビューを書きたいアプリのページへ行き、「レビューを書く」を押す。
ポイントは、いずれにしても「レビューを書きたい」という強い意志がなければ、わざわざコメントを書くまでには至らないという事でしょう。
「レビューを書きたい」という気持ちになるには、「凄く良い!」、
もしくは「最低の駄作だ!」の両極端というケースが多いと思います。
「普通」と思ったモノにわざわざ「レビューを書きたい」という感情が高ぶる事はあまりないと思うので。
もう一つあるとすえれば、「今後はもっとこうして欲しい」と言ったような、要望や「今後への期待」もコメントを書く事へと繋がる一つの衝動でしょう。
では次に、レビュー無しの「星のみ評価」のケースを検証してみます。
こちらは実は評価をする手段が一つ増えます。
それは、そのアプリを削除する時に自動的にポップアップで評価を求められるのです。
手段というよりは「強制的に評価しましょう」的な感じです。
ここでは1から5の段階で星の数を選ぶように要求されますが、
「不要」を押して評価をしないという選択肢もあります。
しかし、ここで考えなければならないのは、
削除をしている時点で、そのアプリがその人にとって「お気に入り」ではない事は明確だと言う事です。むしろ、いらないから削除するわけで、その時点で評価しろと言われれば、星1とか2が選ばれるケースが多いように思われます。
もしかしたらその人にとっては「どうでも良い」、「普通」、といったレベルのモノだとしても、自動的に評価画面が出てくれば、「じゃあ★1で」、となってしまうかもしれません。
何も出てこなければわざわざ評価するほどでもなかったモノまでもです。
つまり何が言いたいかと言うと、
「自分には合わなかった」、程度の軽い気持ちで★1や2が付けられてしまう可能性が高い事からも、現在のAppStoreでは、レビューが低くなりがち(なる方が自然)とまで言えるような作りとなってしまっているわけです。
ここは是非とも改善して欲しい部分の一部です。
悪い評価を付けられるのは仕方のない事です。それは受け入れられるのですが、
悪い評価をするからには、コメントも書いて欲しいと思うのが作った側の自然な意見です。
なので「評価をする時は、必ず何かしらコメントを書かなければいけない」、
というルールを設けてもらえれば、
面倒な人はしないでしょうし、評価したいと思う人は書くでしょう。
そうすればもう少しやる気のある人だけが評価するようになり、
評価システム自体が改善されると思うんですよね。
現状でさえ評価をする人は購入者の1〜2%程度ですから、
これよりも少なくなる可能性は高くなるでしょうけど、
評価を残す人が少ないゆえに、
無闇な評価で大きなダメージを負うデベロッパーもいるはずです。
デベロッパーの為にも、
それを参考にするユーザーの為にも、見直して欲しいシステムだと思います。
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